保健師とは、看護師免許を持ち、地域住民などへの保健指導や健康管理を行う職業を指します。
例えば、健康診断を受けた後に、生活や健康に関する相談に乗ったり、生活指導をしたりするのが保健師の仕事です。仕事をする場所としては、保健所や保健センターといった行政施設が最も多く、その場合は公務員として働くことになります。その他にも、企業や学校、病院で仕事をするケースもあるでしょう。企業では産業保健師として、従業員の健康管理を行い、学校では学校保健師としてケガの処置をしたり、生徒・学生からの相談に応じたりします。さらに、病院では健康診断などを行うほか、看護師を兼務するケースもあります。
保健師になるメリットとしてまず挙げられるのは、「予防医療に貢献できる」ということです。
看護師のように、病気になった人を治療することにも当然やりがいはあると言えますが、その前に病気にかからないよう予防することも重要です。保健師の仕事は、日々進歩する医療や新種のウイルスについて知識を深める必要があるため、常に自主的にアップデートを行わなくてはならない職業でもあります。それが保健師の魅力でもあり、そこにやりがいを感じている人も多いでしょう。
また、保健師には「安定性があって収入が比較的高い」というメリットもあります。保健師は公務員が多いため職場環境が良いとされていますし、離職率も看護師と比べて低いと言われています。収入に関しては、公務員として働く場合は月収30万円以上で、年収は500万円程度であり、看護師の平均年収(480万円程度)よりも高収入を得ることが可能です。キャリアアップを目指して看護師から保健師を目指す際には、保健師が活躍できる場所はどんなところがあるのか、またどんなメリットが得られるのかなど、よく考えて検討してみましょう。